さっぽろ青年ユニオン
労働相談日記 Vol.1

学生でも使える
『住居確保給付金制度』
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新型コロナウイルスに関連する解雇や減収、「3密」職場の危険を訴える相談が続々と寄せられています。
この間、さっぽろ青年ユニオンが対応した事例を通じて、「住居確保給付金制度」について紹介します。
「住居確保給付金」は、離職した際に収入が一定額を下回り住居喪失の恐れがある場合に、家賃の助成を受けられる制度です。新型コロナウイルスの影響に伴い4月27日からは、離職に加え、収入が減少した場合も対象に加わりました。
また、あまり知られていませんが、学生の方も助成を受けられます。 さっぽろ青年ユニオンに寄せられた相談を事例に、申請手続きなどを見てみましょう。

―事例―
Aさんは、親元を離れ一人暮らしをする専門学生です。仕送りはほとんど受けられない状況で、奨学金6万円と飲食店でのアルバイト代の月8万円で生計を立てていました。
しかし3月末、通知もなくバイト先を突然解雇されました。
バイト代は日払いで現金手渡しだったため、解雇された時点で奨学金以外の収入が途絶えてしまいました。4万円の家賃の支払期限も迫ります。
Aさんは使える制度を探しました。
住居確保給付金についても調べましたが、Q&Aに「(学生は)基本的には支給対象者とならない」との記載があり、申請を諦めていました
しかし制度の趣旨は「生活困窮者の自立の促進を図ること」であり、同Q&Aには「ただし、世帯生計の維持者であり、定時制等夜間の大学等に通いながら、常用就職を目指す場合などは、支給対象者になると考えられる」との記載もあります。
さっぽろ青年ユニオンに相談して、
①バイト先に不払い残業代の精算を要求すること
②住居確保給付金の申請をすることを決めました。
住居確保給付金の申請窓口では、「学生」ではあるが、「世帯の生計維持者」であり、ほかに収入援助が受けられないことを担当者に説明すると、「学生でも給付可能」との返答があり、手続きを進めることができました。
なお、バイト先の不払い残業代については現在交渉中です。
新型コロナウイルスはわたしたちの生活に深刻な影響を及ぼしています。使える制度はフルに活用して生活を守りましょう。

【住居確保給付金パンフレット】
住居確保給付金の申請が急増しているようで、現在、申請窓口の「ステップ」には電話がほとんどつながりません。まずはメールで申請するのが手っ取り早いようです。申請を急ぐ場合は「相談予約」にチェックを。
https://www.career-bank.co.jp/img/job/other/project/toyohira/juutaku_new.pdf

【住居確保給付金手続きに必要なもの(メモ)】
①申請に持参するもの
  1. 本人確認ができる書類
  2. 家族を確認するための書類(1人世帯の場合は不要)
  3. 過去2年以内の離職、または廃業を確認できる書類
  4. 世帯のなかで収入がある方全員の収入が確認できる書類(直近3ヶ月の給与明細など)
  5. 世帯全員の現在高を記帳したすべての預貯金通帳(持参日当日の記帳が必要)
  6. ハローワークの求職受付表(後日提出可能)
  7. 生活実態が確認できるもの(公共料金の明細など)
  8. 本人の印鑑
②申請書類
  1. 申請書
  2. 確認書
③申請後の提出書類
  1. 求職申込・雇用施策利用状況確認票
  2. 賃貸契約書の原本
  3. 入居住宅に関する状況通知書

2020/5/31

[住宅確保給付金 受付会場]


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